2012年12月19日

第9回ビジネススクール(ミスミのケース)

昨夜は、今年最後のビジネススクールを開催しました。
今回のケースは株式会社ミスミのケースです。
同社は一般的にはあまり耳にすることがない会社ですが、業界内では
革新的な企業として名の通っている会社ではないでしょうか。
現在のミスミも収益力の高い会社ようですが、今回使用したケースは
1993年から1994年にかけて業界では稀なトータルシステムの
構築や医療分野への進出を試みるなど、1963年の創業から20年
ほど経過して新たな意思決定を検討している時のケースでした。
第9回ビジネススクール(ミスミのケース)

まず最初にミスミの業種って何だろう?ということから考えていきま
した。
メーカーのような商社、卸売業?・・・、自社の事業定義を「購買代
理業」と銘打って、当時は機械金属メーカーの商社的な存在を担って
いたようです。
しかし金型製作や受注加工品製作に卸的な機能が必要なのか?、標準化
が難しい業界の中でミスミの存在価値が果たしてあるのか?などを議論
していきました。

また、ミスミが提唱している「マーケット・アウト」とはどのような考
え方なのか、「マーケット・イン」「プロダクト・アウト」との違いは
どこにあるのか?・・・、当時の考え方としては斬新な手法で存在価値
を高めてきたミスミの成功の鍵(KFS)を挙げながら、更に深い議論
を積み重ねていきました。
ちなみにミスミのKFSとして挙げられたのは以下の3点です。
・協力メーカーの存在
・ミスミの製品開発力
・ローコスト・オペレーション
第9回ビジネススクール(ミスミのケース)

そして最後に、ミスミの未来戦略として、ケースの最後に提起されていた
・アナログのカタログからパソコン通信網を活用したトータルシステム
(CAD/CAM)の可能性(1994当時はインターネットの普及率は
 極めて低い時代です)
・医療分野への進出の可否
などを考えていきました。

普段は取り上げる機会が少ないミスミのような業種においても、塾生の
皆さんたちは、ビジネスモデルの整合性やユーザーニーズの翻訳機能と
いう観点から、自分の業界や業種に照らし合わせながら、あるいは同業
他社の先進事例などと比較しながら議論していく様は、非常に聞き応え
があり、その議論の深さに感心しました。
今回もまた実に楽しく有意義な2時間半でした。

その後、近くの焼鳥屋「かちがらす」でおいしい骨付きカルビを食し
ながら忘年会&第2ラウンドの語り合いをしました。

今年1年間お付合い頂きました講師の皆さま、塾生の皆さまに感謝いた
します。
そして14期は来年3月まで続きますのでまだまだよろしくお願いします。




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Posted by NPO鳳雛塾  at 18:35 │Comments(0)社会人ビジネススクール

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