2013年02月26日

第11回ビジネススクール(アスクル株式会社)

本日は先程までビジネススクールを開催していました。

今日のケースは、オフィス通販事業を手掛けているアスクル株式会社
のケース。
文房具メーカーのプラス株式会社がアスクル事業を分社化し、オフィス
向け通信販売事業の今後の展開に向けて、重要な意思決定を迫られて
いる時代(1990年代後半)のケースでした。

文房具業界ではガリバー的存在のコクヨ(系列販社を傘下に圧倒的な
シェアを有する)に対抗する戦略として、通信販売事業を核に展開して
いこうとするアスクルがどのような手法を取るべきか?
同業他社が手をつけきれていない30人未満のオフィス市場を主なター
ゲットとして設定し、既存の小売店(文房具店)との共存共栄を保つ
流通チャネルの構築や価格設定等、その戦略について議論していきま
した。
第11回ビジネススクール(アスクル株式会社) 第11回ビジネススクール(アスクル株式会社)

ターゲットとしているオフィスの社員が上司から文房具の購入を依頼
されたシーンを想定した場合、どのような消費行動をとるのか。どこの
お店に買いに行くのか、文具だけでなくどのような関連商品まで購入
するのか、などなどを考えながら、通販という形態でのメリット、デメ
リット等も議論していきました。

最終的な論点としては、当時、圧倒的な在庫量や価格攻勢で日本市場に
参入を予定していたカテゴリーキラーと呼ばれるアメリカの「オフィス・
デポ」や「オフィス・マックス」に対抗するにはどのような戦略を取る
べきか、当時の岩田社長の意思決定(3つの案)について議論を進めま
した。
現在、文具関係のカテゴリーキラーが成功を遂げているかを見てみると
結果は明らかですが、当時の判断は非常に難しかったように思えます。
特に玩具業界のカテゴリーキラーである「トイザラス」は現在の日本で
大成功を収めていることを考えると、玩具と文具の違いは何なのか・・・。

塾生間のディスカッションやケースリード役の講師の私見などから導き
出された見解は実に聞き応えのある内容でした。
参加された塾生はいつもより少なかったのですが、非常に内容の濃い
勉強会になりました。
第11回ビジネススクール(アスクル株式会社)

ご多忙の中にもかかわらず参加頂き、熱く議論していただいた皆さんに
感謝いたします。



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Posted by NPO鳳雛塾  at 22:24 │Comments(0)社会人ビジネススクール

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