2012年11月26日

第8回ビジネススクール

本日は先程まで8回目のビジネススクールを開講しており、塾生の
皆さんと熱い議論を交わしていました。
第8回ビジネススクール

今回のケースは「刈谷豊田総合病院におけるリスクマネジメント」。
病院に関するケースはこれまでも取り扱ってきましたが、医療行為と
収益性の関係や医療サービスに対する評価基準の難しさ、患者さん
なのかお客さんなのか・・・等々、
様々な議論をしながら病院のマネジメントについて考えてきました。

今回の病院はトヨタグループが設立主体の一員となっており、民間の
発想を多く取り入れて第三者から大変高い評価を受けている病院です。
なぜ外部評価が高いのか、その要因は・・・、
医療現場で最も重要である「医療事故を起こさない」ためのリスク
マネジメントがうまく機能しているところにあるというのがケース
教材のなかに事細かに記載されています。
では、他の病院でリスクマネジメントはなされていないのか?
というとそうではないはずです。
今夜はこの病院の特色であるリスクマネジメントの是非に絞って議論
を重ねました。
第8回ビジネススクール

同院は「事故を起こしたくても起こせない仕組み」を構築することに
より、現場の医師や看護師といったヒトではなく、仕組み(システム)
によって事故原因を解消しようと考えでリスクマネジメントを実行して
います。

しかし、ただでさえ難しいと言われている医療現場でのリスクマネジメ
ントの仕組みをいかに組織になじませるのか、
いかに現場の負担なくリスクマネジメントをまわすシステムの導入が
できるのか、
トップとミドルと現場(理事長、医師、看護師、事務方など)がいかに
公平かつ公正な職場づくりができるのか、
リスクマネジメントを実施することでいかに成功体験(医療事故が減少
する)につながるのか、
リスマネジメントに必要な事務量とその効果(評価)の関係は、
組織あるいは個人にとってマイナスにつながるリスク情報が円滑に上が
ってくるためにはどのようなシステムが必要なのか、
そもそも医療現場に有効なリスクマネジメントとは何か、
などなど、
ケース教材に書かれていない病院現場の状況を考えながら議論を積み重ね
ていきました。
第8回ビジネススクール

たまたま、今期の塾生には病院事務の経験者や病院で企画を担当されている
方、医療・介護施設の研修講師を務めている方などがいらっしゃるので、
より具体的な方法等についても考えてみました。
もちろん民間企業経営者としての観点や従業員側からの観点等も織り交ぜ
ながらディスカッションしました。

ケース授業では結論めいたまとめ的なものはありませんが、医療現場で
成功しているリスクマネジメントの手法を自分たちの企業の中で活用でき
るのか・・・、
多くのヒントが隠されているケースであったように思えます。



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Posted by NPO鳳雛塾  at 22:52 │Comments(0)社会人ビジネススクール

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